住宅に関する全てが好き

 家具の輸入をしているアデライン・ファニチャーですが、私自身は実は、家具だけにとどまらず、住宅もまちづくりも「住居」に関する全てを「愛している」し、「良くしたい」んです。家具が自分でコントロールできる最大のモノかもしれない、と思ったから、家具なだけで。

 

 たとえば家を売り買いしている人(たとえば、不動産屋さんや開発業者)が、家を好き、ってことは、ないことが多いんです。好きでやっている人ももちろん多いのですが、特に不動産に関しては、単純に「儲かるから」やっている人が多数。家具も、かつてはそういう人が多かっただろうなと思います。

 でも、それは、我が身を省みて、ある意味仕方のないことかもしれないなと思うのです。

 というのも、私が新聞社に内定した98年は、インターネットの台頭以前でしたので、新聞そのものがものすごく社会からリスペクトされていました。今ももちろんリスペクトされているし、報道に関して最も優秀な人が新聞とNHKに集まっているのは「当然の事実」なのですが、リスペクトされないことが比較的多くなってきました。が、当時は本当に見た目も中身も、トップ中のトップでした。

 言い換えると、当時としてはキラッキラの職場だったんです。が、今思えば、私は新聞社が「キラッキラ」だったから、入りたかったのかもしれないと、反省するのです。平和、人権、政治、国際情勢・・・読者としてなら面白くても、職業としては格好よくても、それを追いかける適性は、それほどなかったかもしれない。記者というのは、本当は、悲しい事実や、目を背けたい人物を、それでもじっと見つめて文字にする仕事です。正直いって、そこまでの覚悟はなかった。

 今は子供が減って、人手不足で、大学新卒の就職戦線は大変な「超売り手市場」。そんな中、新聞が昔ほどキラッキラではなくなっているにも関わらず、マスコミの、中でも新聞を志望して来た後輩たちは、私とはちょっと違うなと感じていました。地に足がついているというか、見識が若いのに多面的。

 私は20年間、記者と編集者として生きてきて、やっぱり「家」にまつわる何かをしたいと思いました。「家」でなら、私の強みは生きる気がする。

 これまで、家とか都市計画にまつわることをしようとしたことがあるのですが、なかなか、職業とするまでに到達できませんでした。しかし、家具がウハウハな時代ではないのに、わざわざ飛び込もうとする私は、家具に関しては「地に足がついていて、多面的な見識」を持っている気がします。


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