時代と金利と住宅ローン

住宅ローンの金利が安いですね。マイナス金利時代です。

変動で35年で、都銀で最安で0.445%〜です。

 

 

私の両親が家を買った1980年代は、金利が8%。元金なんかほとんど減りませんでした。

けれど、よくしたもので、80年代の住宅ローンは、金利が高い代わりに、物件価格が上がりました。バブルの時期をのぞけば、売ったあとに手元に残るお金は、他人からもらうお金(売却益)なのか、自分のお金(ローンを返した金額)なのかの違いだけで、結局変わらないのです。

物件価格と金利は、シーソーのようなもの。これは、「結果的にそうなった」のではなく「政府がそう操作している」ものです。金利は、日銀がレートを決め、それに銀行が上乗せして貸し出すものなので、仮にインフレ気味に経済が推移した場合、金利をあげて引き締めるのです。もちろん、バブルのように高い時に高いものに手を出し、不動産価格が暴落してしまったら、苦しいですが、しかしその後規制緩和で住宅ローンの借り換えの手数料など随分安くなりました。金利が高い時にはとても月々の返済額が高すぎる金額は貸し出してもらえなかったわけですから、そう無理はしていないはずで、借り換えれば総支払い金額は、無茶苦茶に高いまま、ということはないのです。「物件がすごい田舎になってしまった」ということはあるかもしれないけれども、今の価格でも都心近くで買えなかった広さであることは間違いないでしょう。

というわけで、結婚と同時に家を買う人が増えていますね。

若いカップルでも、銀行がお金を貸すようになってきましたし、かつてのように夫だけが働くのではなく、妻も働いているわけで、格差社会とは言われますが、家計自体は私たちが思っている以上に大きくなっていると思います。

これは、大きな転換点です。自分たちの家が手に入るのだから。

住宅ローンは、ほかのローンと違って、ローンを借りておくことで保険になります。借りた後に死亡したり病気になって働けなくなった場合、返済しなくてもよくなるので、とりあえず「すみか」は確保できるのです。一時はファイナンシャルプランナーが「繰上げ返済」を勧めていた時期もありましたが、最近は手元に現金を残しておいたほうが、不測の事態に対応できるというのが「トレンド」です。

昔は金利が高いから「頭金を貯めて」と言われました。金利が高かったし、頭金があることがローンを借りるときの一定の条件にもなっていたからです。しかし、家賃を払いながら貯金するのは大変です。今は信用を盾に全部借りて、賃貸の家賃をローンに回せます。

多くのファイナンシャルプランナーが、「家を買った場合と、賃貸で過ごした場合の経費の違い」という表を作ります。

大抵、同等の価値の家に同等の年数住めば、だいたい同等のお金が出て行きます。「ライフスタイルによりますね」というどうでもいい結論になります。このライフスタイルとは「インテリアにこだわりがある」とか「ない」とかいう意味ではなく、転勤が多いとか、将来は別のところに住むつもりがあるとかいう意味です。しかし、インテリアを考えるにあたり、家が借り物なのか、自分のものなのか、は、自由度が全然違います。

借り物は、そのまま原状回復する必要がありますが、自分の家なら、たとえばクローゼットに新しい棚をDIYで入れてもいいし、壁にテレビを掛けてもいい。穴を開けてオブジェを飾り、壁だって試しにペンキ塗りしてみたっていいわけです。海外ブランドの素敵なペンキ、いっぱい売ってますからね。

若い時期からそうやって家に対するスキルと関心を上げて行けば、日本人はもっと自由に家を楽しめるのではないかなーと思うのです。

アメリカはDIY大国ですが、なぜDIY大国かというと、業者に頼んでも予定通りに仕事してくれないからだそうです。家を着工して1年、「全然進まなかった」と、LA在住の某さんはおっしゃいます。結果的に建築に覚えあり、の夫が陣頭指揮を取ってなんとなく完成し、細部は自分たちでホームデポなどでドアを買ってきたりして作ったのだそうです。

金利が高い、ということは、その国が「成長期」にあるということ。

金利が低い、ということは、その国が「成熟期」にあるということです。

成熟期の住まいが、昭和と違って当たり前ではないですか?

そして、自分でやったら圧倒的にお安くできる。

もちろん、大変なところはプロに頼み、アイデアももらい、そして自分たちで家を自由に楽しむ。

そんな住まいを愛でる文化がもっと花開けば、と思います。


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